
ていていです。
暗号資産に興味を持っても、多くの人が一歩踏み出せない最大の原因は、「税金」が複雑で怖いと感じることではないでしょうか?特に50代の私たちは、長年会社勤めで確定申告などに慣れていないため、不安に感じるのは当然です。
「もし税金を払い忘れたら?」「計算方法が難しそう…」という不安から、せっかくの資産形成のチャンスを逃してしまうのは、本当にもったいないことです。
結論から言えば、税金はあなたが思うほど複雑ではありません。
少額の積立を始める段階で、過剰に心配する必要はないのです。
私自身も50代の初心者です。複雑な税制を前に一度立ち止まり、「私たち初心者がどこまで知っておけば安心か」を徹底的に調べました。
この経験に基づき、税金で損をしないためのシンプルな「ルール」をお伝えします。
この記事では、暗号資産の利益がどんな税金になるのか、そして「いくらから確定申告が必要か」**という、50代の会社員が本当に知りたい2点に絞って解説します。
専門用語は使わず、噛み砕いて説明します。
これを読めば、税金に関する漠然とした不安がなくなります。
「今年はまだ申告しなくて大丈夫」または「何を準備すれば良いか」が明確になります。

税金は恐れるものではありません。
正しい知識で、余裕を持って資産形成に取り組みましょう。
1. 50代初心者、暗号資産の税金で知るべき「たった2つのルール」

暗号資産の税金について、今すぐすべてを理解する必要はありません。
私たちがまず覚えるべきは、これから説明する2点だけです。
ルール1:給与所得者は「年間20万円の壁」だけ覚えればOK
50代の会社員で、年末調整を受けている方は、まずこのルールだけを覚えておきましょう。
暗号資産取引で得た1年間の利益が、20万円以下であれば、所得税の確定申告は原則不要です。

利益とは暗号資産を売却などで得たお金から、取引手数料などの経費を引いた残りの金額のことです。
逆に言えば、暗号資産の利益が20万円を超えたときに初めて、確定申告について本格的に考え始めれば大丈夫ということです。
ルール2:暗号資産の利益は「雑所得」になる(株とは違う点に注意)

暗号資産で得た利益は、原則として「雑所得(ざつしょとく)」に分類されます。
これは、株やNISA(ニーサ)とは決定的に違う点です。(2025年10月15日 現在)
株や投資信託の利益は「申告分離課税」といって、他の所得とは別で税率が一定です。
しかし、雑所得は給与などの所得と合算され、所得が高くなるほど税率も上がる仕組み(総合課税)です。
だからこそ、私たちは少額からの積立で無理なく始めることが、結果的に税金対策としても賢明なのです。
暗号資産の税金(所得税+住民税の合計)
| 課税される所得額 | 所得税率 | 住民税率 | 合計税率 | 控除額(所得税) |
|---|---|---|---|---|
| 〜195万円以下 | 5% | 10% | 15% | 0円 |
| 〜330万円以下 | 10% | 10% | 20% | 97,500円 |
| 〜695万円以下 | 20% | 10% | 30% | 427,500円 |
| 〜900万円以下 | 23% | 10% | 33% | 636,000円 |
| 〜1,800万円以下 | 33% | 10% | 43% | 1,536,000円 |
| 〜4,000万円以下 | 40% | 10% | 50% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 10% | 55% | 4,796,000円 |
ビットコインの売買で30万円の利益が出た場合:
給与と合わせて所得が330万円以下なら
所得税10%+住民税10%=合計20%前後の課税。
つまり、納税額はおよそ6万円になります。
2. 50代初心者こそ注意したい「3つのタイミング」
暗号資産の税金は、「現金にしたときだけかかる」という勘違いをされている方が非常に多いです。実は、現金にしていなくても税金が発生するタイミングがあります。
タイミング1:日本円に換金(売却)したとき

これは最も分かりやすいケースです。

例えば、10万円で買ったビットコインを、15万円になったときに売却。
現金にした場合、5万円の利益に対して税金がかかります。
タイミング2:暗号資産で商品を買ったとき(決済利用)

初心者の方が盲点になりやすいのが、このケースです。
例えば、ビットコインを使ってオンラインでコーヒーを買ったとします。
このとき、「コーヒー代としてビットコインを売却し、日本円に換金した」と見なされます。
購入時よりも値上がりしていた場合、その差額が利益となり、税金がかかることになります。
タイミング3:他の暗号資産と交換したとき

暗号資産同士を交換したときも、税金が発生するタイミングになるので注意が必要です。
例えば、「ビットコインを売って、そのお金でイーサリアムを買った」という取引があったとします。このとき、「ビットコインを売った時点」で利益が確定したとみなされます。

「日本円に変えていないから大丈夫」という勘違いが、初心者には非常に多いため、注意が必要です。
3. 税金で損をしない!50代のための「今すぐできる準備」
税金で一番怖いのは、利益が出たのに確定申告に必要なデータがないことです。
まだ利益が出ていなくても、以下の準備だけは今すぐ始めておきましょう。
準備1:取引の記録は必ず残しておく
確定申告では、「いつ」「いくらで」「どのくらい」取引したかをすべて証明する必要があります。
- 取引履歴のダウンロード:利用している取引所のサイトから、取引履歴をこまめにダウンロードして保存しておきましょう。
- 計算ツールを使う:利益が大きくなってきたら、暗号資産の税金計算ツール(無料のものもあります)の利用を検討しましょう。手計算でやる必要はありません。
準備2:経費になるものは領収書を取っておく
利益を減らす(=税金を減らす)ことができるのが経費です。
暗号資産の利益から引くことができる経費には、以下のようなものがあります。
- 取引所へ支払った手数料
- 税金計算ツールの利用料
- 暗号資産の情報収集のために買った書籍代
- セミナー参加費など
経費の証明は領収書です。必ず取っておく習慣をつけましょう。
4. まとめ:税金を怖がらず、まずは少額から始めよう
この記事では、50代の私たちが知っておくべき暗号資産の税金の基本を解説しました。
- 年間20万円以下の利益なら、所得税の申告は原則不要。
- 利益が出たら、日本円でなくても税金がかかるタイミングがある。
- 今すぐ取引履歴のダウンロードと経費の領収書保管を始める。
- 少額の積立から始めれば、焦らずに税金の知識を増やせる。
税金は、あなたが利益を得たという証拠です。
恐れることなく、まずは少額から暗号資産の世界に一歩踏み出しましょう。

金融庁が2025年8月29日に発表した2026年度の税制改正要望では、暗号資産取引に対する申告分離課税の導入が盛り込まれた。というニュースもありましたね。
これからますます注目です!



ただし、20万円以下でも住民税の申告は必要な場合があります。
厳密にはお住まいの自治体にご確認ください。